転職ノウハウ ・ 監修 中町しずく ・ 更新日 2026-07-11

内定辞退の伝え方と複数内定の選び方|円満に断るメール例文

内定辞退の伝え方と複数内定の選び方|円満に断るメール例文

内定をもらったのに気が重い、という相談は意外と多いものです。第一志望以外から先に内定が出た、あるいは複数の会社から声がかかって選びきれない。喜んでいいはずの場面なのに、頭を占めるのは「どう断ればいいのか」です。

断ること自体は、まったく悪いことではありません。企業も辞退が一定数出ることは織り込んでいます。問題になるのは、断り方と、断るタイミングだけ。

ここさえ外さなければ、内定辞退は円満に終わります。逆にここをしくじると、お世話になった相手に迷惑をかけ、あなた自身も後味の悪い思いをします。

この記事では、角を立てずに内定を辞退する伝え方を、電話とメールの例文つきで解説します。あわせて、複数内定で迷ったときの選び方と、やってはいけない辞退の仕方もまとめました。

内定辞退は、早いほど誠実

まず大原則をひとつ。辞退を決めたら、一日でも早く伝える。これが最大のマナーです。

言いにくいことほど後回しにしたくなりますが、辞退の連絡だけは先延ばしにするほど角が立ちます。

理由は企業側の事情を考えればわかります。あなたが席を埋めている間、会社は次の候補者を採れません。辞退が遅れるほど、採用のやり直しは大変になる。

逆に早く伝えれば、企業は繰り上げの連絡や再募集にすぐ動けます。「早く言ってくれてよかった」と思われることはあっても、「早すぎる」と怒られることはまずありません。

辞退連絡の期限のめやす:内定通知を受けてから、できれば当日〜2日以内。遅くとも通知された回答期限は必ず守る。承諾後に辞退する場合も同じで、気づいた時点ですぐに連絡します。放置して期限を過ぎるのが、いちばんやってはいけないパターンです。

複数内定で迷ったら、4つの軸で比べる

そもそも辞退で悩むのは、比べる基準が定まっていないからです。なんとなくの好き嫌いで選ぼうとすると、いつまでも決まりません。迷ったら、次の4つの軸に分けて、それぞれ点数をつけてみてください。

頭の中がすっきりします。

  • 年収・条件。提示額だけでなく、賞与の実績・残業の見込み・昇給の仕組みまで含めて実質で比べる。目先の額面だけで決めると後で後悔しやすい。
  • 仕事内容。任される役割は、自分がやりたいこと・伸ばしたい力と重なっているか。「その仕事を3年続けた自分」を想像できるほうを選ぶ。
  • カルチャー・人。面接で会った人たちと働く姿が浮かぶか。違和感を覚えた会社は、入ってからその違和感が大きくなりがちです。
  • 将来性。その会社と事業がこの先も伸びそうか。そこで身につく経験が、次のキャリアでも通用するか。

4つを並べると、たいていどこかで差がつきます。全部で勝つ会社はまずないので、自分がいちばん譲れない軸はどれかを先に決めておくのがコツです。年収で選ぶのか、仕事内容で選ぶのか。

ここが定まっていないと、条件のいい会社につい引っ張られて、入ってから「思っていたのと違う」となります。選考全体の流れを頭に入れておくと判断もぶれにくいので、転職の流れとスケジュールもあわせて確認しておくと安心です。

辞退はまず電話。記録にメールを添える

辞退の連絡手段で迷う人は多いですが、答えはシンプルです。基本は電話、そのあと記録としてメールを送る。これが最もていねいで、行き違いも起きません。

メールだけで済ませたくなる気持ちはわかります。でも、選考に時間を割いてくれた相手に対して、断りをメール一本で終えるのは少しそっけない。まず電話で直接お詫びと感謝を伝え、そのうえで「先ほどお電話した件です」とメールを残す。

この順番なら、誠意も伝わり、辞退の意思も文面ではっきり残ります。担当者が電話に出ないときは、時間を変えて掛け直し、それでも繋がらなければメールで一報を入れておきます。

電話で伝えるときの話し方

担当者につながったら

お世話になっております。先日内定のご連絡をいただきました○○と申します。採用担当の△△様はいらっしゃいますでしょうか。

──このたびは内定をいただき、本当にありがとうございました。大変ありがたいお話だったのですが、慎重に検討させていただいた結果、誠に勝手ながら今回は辞退させていただきたく、ご連絡いたしました。貴重なお時間をいただいたにもかかわらず、申し訳ございません。

理由を細かく聞かれたら、「他社とご縁があり」「自分のやりたい方向とあらためて向き合った結果」くらいで十分です。正直に話すのは大事ですが、相手を否定するような具体的な比較は口にしない。短く、誠実に。

それで通じます。

そのまま使える辞退メールの例文

電話のあとに送るメール、あるいは電話がどうしても繋がらないときのメールの文面です。会社名・担当者名・自分の名前を差し替えれば、そのまま使えます。件名で用件がわかるようにするのがポイントです。

内定辞退メール(電話後・そのまま使える)

件名:内定辞退のご連絡(氏名)

株式会社○○ 人事部 △△様 お世話になっております。○○(氏名)でございます。 先ほどはお電話でのご連絡、ありがとうございました。

このたびは内定のご通知をいただき、誠にありがとうございました。 選考を通じて貴社の魅力を強く感じておりましたが、 熟慮の結果、誠に勝手ながら今回は内定を辞退させていただきたく存じます。 貴重なお時間を割いていただいたにもかかわらず、 このようなご返事となり、心よりお詫び申し上げます。

末筆ながら、貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。 ────────── 氏名/電話番号/メールアドレス ──────────

辞退メールは、長く書く必要はありません。感謝・辞退の意思・お詫びの3点が入っていれば、それで完成です。理由を細かく書くと、かえって言い訳がましくなります。

淡々と、しかし丁寧に。面接での受け答えに自信がなくて内定辞退に迷っている人は、転職の面接対策で答え方を整えてから次の選考に臨むと、選べる余裕そのものが変わってきます。

やってはいけない辞退の仕方

円満に断るために、逆に「これをやると一気に印象が悪くなる」という辞退のNGパターンも押さえておきましょう。悪気はなくても、やってしまいがちなものばかりです。

  • 無断でバックレる。連絡せずに音信不通になるのは最悪の対応です。企業に多大な迷惑をかけるうえ、業界が狭ければ悪い評判が回ることもあります。断るなら必ず、自分の言葉で連絡する。
  • 入社直前になって辞退する。入社日の直前や、受け入れ準備が進んだ後の辞退は、企業への打撃が大きい。迷いがあるなら、承諾の返事をする前に決着させておく。
  • 条件のつり上げ目的で辞退をちらつかせる。「他社はもっと出す」と交渉材料に使うのは危険です。本気で辞退する気がないのに揺さぶると、信頼を失い、最悪その内定ごと失いかねません。
  • SNSや第三者から先に伝わる。担当者より先に噂で辞退が伝わるのは失礼にあたります。決めたら、まず正式なルートで本人に。

共通するのは、相手の立場を想像できているかということ。辞退は断る側が主導権を握れる数少ない場面です。だからこそ、最後まで誠実にふるまった人ほど、後々どこかで良い縁につながります。

エージェント経由の内定は、担当に調整してもらう

転職エージェントを通して受けた選考なら、辞退の連絡は企業へ直接ではなく、まず担当のキャリアアドバイザーに伝えるのが原則です。エージェントが企業との間に入っているので、辞退の意向を伝えれば、角が立たないよう先方に調整してくれます。自分で気まずい電話をかけずに済むのは、思っている以上に助かります。

複数内定で迷っているときも、エージェントは頼りになります。各社の条件を並べて比較を手伝ってくれたり、辞退する会社への連絡や、承諾する会社との入社日の調整まで代行してくれる。とくにパソナキャリアは一人ひとりへのサポートが手厚く、辞退の連絡や日程のすり合わせまで丁寧に間に入ってくれると評判です。

求人数の多いリクルートエージェントも、比較材料が豊富で複数内定の相談相手に向いています。どちらも無料なので、迷いを一人で抱え込む前に相談してみてください。

そもそも「どっちを選ぶか」で迷わない自分になる

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