転職ノウハウ ・ 監修 中町しずく ・ 更新日 2026-07-05

在職中と退職後、どっちで転職活動すべき?メリット・デメリット比較

在職中と退職後、どっちで転職活動すべき?メリット・デメリット比較

「もう限界。とりあえず辞めて、それからゆっくり次を探そう」。この相談、本当によく受けます。

気持ちはめちゃくちゃわかる。毎日の仕事に消耗しきっていると、転職活動なんて片手間でやれるわけがない、と思えてくる。

でも、結論から先に言います。特別な事情がないなら、基本は「在職中」に活動するのが安全です。理由はあとで丁寧に説明しますが、ざっくり言えば「収入が途切れないから、焦らず選べる」から。

ただ、これは万人向けの正解ではありません。辞めてから探したほうがいい人も、確かにいます。

この記事では、在職中と退職後、それぞれのメリット・デメリットを正直に並べて、「あなたはどっちを選ぶべきか」を判断できるようにします。きれいごとで「在職中がベスト」と押しつける気はありません。あなたの状況で読んでください。

基本は「在職中」がおすすめな3つの理由

まず、なぜ多くの人にとって在職中の活動が有利なのか。ここを腹落ちさせておかないと、しんどくなった瞬間に「やっぱり辞めてから」に流れます。理由は大きく3つです。

  • 収入が途切れない。これが最大です。毎月の給料が入っている状態なら、生活の不安に追われずに求人を選べる。「早く決めなきゃ」の圧が消えるだけで、判断の質がまるで変わります。
  • 足元を見られない。無職の状態で応募すると、企業側は「早く決めたいはずだ」と見抜きます。年収交渉でも、内定を出す側の立場が強くなる。在職中なら「今の会社に残るという選択肢もある」ぶん、対等に交渉できます。
  • ダメでも戻れる。活動してみて「今の会社、意外と悪くないかも」と思い直すこともある。在職中なら、そのままそっと活動をやめて日常に戻れる。辞めてしまったあとだと、この撤退ができません。

とくに2つ目の「足元を見られない」は、内定後の条件面でじわじわ効いてきます。同じスキル・同じ経歴でも、在職中か無職かで提示される年収が変わることは、正直あります。急いでいる人は弱い立場に立たされる、という単純な話です。

それでも「退職後」が向くケースもある

とはいえ、在職中を一律に推すのは無責任です。次のような状況なら、先に辞めてから活動するほうが、むしろ結果が良くなることがあります。

  • 激務すぎて活動する時間がゼロ。終電帰りが当たり前、休日も対応に追われる。応募書類を書く気力も、面接に行く時間もないなら、在職中の活動は絵に描いた餅です。時間を作るために辞める、という判断はありえます。
  • 心身がすでに限界。眠れない、食欲がない、朝に体が動かない。ここまで来ていたら、転職活動より先に「まず離れて回復する」が正解です。健康を削ってまで在職にこだわる必要はありません。
  • 資格取得や学び直しが必要。異業種・未経験へ本気で移るために、まとまった勉強時間やスクール通学がいる場合。働きながらでは間に合わないなら、辞めて集中するのも一つの手です。
ここが分かれ目: 退職後が向くのは「在職のままでは物理的・心理的に活動が不可能」なとき。逆に言えば、時間も気力もまだ残っているなら、無理に辞める理由はないということです。「なんとなくしんどいから」で辞めると、後述の空白期間リスクだけを背負うことになります。

メリット・デメリットを表で比較

ここまでの話を一枚に並べます。全部が大事なわけではありません。自分がどの行を重く見るか、そこだけ意識して眺めてください。

在職中に活動退職後に活動
収入給料が続く。安心して選べる途切れる。貯金を切り崩す
精神的余裕「戻れる」保険があり落ち着く今の激務からは解放される
活動時間限られる。平日夜・休日に圧縮たっぷり取れる。面接調整も楽
選考スケジュール面接日程の調整に苦労しがちいつでも動けて進めやすい
交渉力足元を見られにくく強い「早く決めたい」を見抜かれ弱い
空白期間生じない長引くと説明が必要になる

見てのとおり、在職中は「収入・交渉力・空白なし」で守りが堅い。退職後は「時間・スケジュール・今からの解放」で攻めやすい。守りを取るか、時間を取るか

ここが選択の本質です。健康や勉強という切実な事情がなければ、多くの人は守りの在職中に軍配が上がります。

退職後を選ぶなら、期間と貯金とブランク説明を準備する

それでも退職後を選ぶ、と決めたなら。無防備に飛び出すのではなく、3つの備えをしてから辞めてください。ここを詰めておくかどうかで、退職後活動の成否が分かれます。

期間と貯金の目安

転職活動は、応募から内定・入社まで平均でおおむね3か月前後かかります。長引く前提で、生活費の半年分ほどの貯金を用意しておくと安心です。ここが薄いと、結局「早く決めなきゃ」の焦りが戻ってきて、在職中を選んだ人より悪い条件で妥協しかねません。

時間の自由を活かすはずが、逆に足元を見られる、という本末転倒が起こります。

ブランク(空白期間)の説明を用意する

退職から次の入社まで空いた期間は、面接でほぼ必ず聞かれます。ここで大事なのは、「なんとなく休んでいた」で終わらせないこと。「体調を整えたうえで、この分野に集中して学び直していた」「じっくりキャリアを見つめ直していた」など、前向きな時間だったと語れる材料を、辞める前から仕込んでおく。

空白そのものより、それを言葉にできるかどうかを、採用側は見ています。

在職中の「時間のなさ」はエージェントで補う

在職中を選ぶ人の唯一にして最大の弱点が、時間です。日中は働いていて、求人を探す・書類を書く・面接日程を調整する、が全部後回しになる。ここで多くの人が失速します。

この弱点は、転職エージェントの無料相談でかなり埋められます。求人探しをある程度おまかせでき、面接の日程調整も企業とのあいだに入って代わりにやってくれる。働きながらの活動でいちばん重い「調整の手間」を肩代わりしてくれるのが大きい。

まずは総合型で相場感をつかむ: 求人数の多いリクルートエージェントリクナビNEXTに登録すると、今の市場の温度が一発で掴めます。書類・面接まで手厚く伴走してほしいならパソナキャリアも。どれも無料で、在職中であることを伝えれば日程も無理なく組んでくれます。

応募する義務はありません。話を聞くだけでも、「今の自分は動くべき段階か」が見えてきます。在職中の活動は、この“外の手”を使えるかどうかで、しんどさが半分になります。

最後は、自分の状況を整理してから決める

在職中か退職後か。正解は一つではなく、あなたの収入・健康・時間・目的で変わります。周りの「辞めてから探したほうが集中できるよ」も、その人の状況での話でしかありません。

まずは自分の足元を、落ち着いて整理することです。

そして、そもそも「どんな環境なら自分は力を出せるのか」がぼんやりしていると、在職中でも退職後でも、活動そのものが迷子になります。当サイトの16タイプ診断は、「原動力・主導権・強みの型・判断軸」の4つから、あなたの働き方タイプをあぶり出します。軸が定まると、進め方の判断も、次に選ぶべき環境も、ぐっとシンプルになります。

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